【お詫び】
通りすがりさんから次のコメントを頂きました。
【コメント: 話数に関してはミスではなく、あくまで356話は巨人であるという括りではないでしょうか?言葉じゃ説明しづらいですが、356話巨人前編、357話巨人後編という区切りではなく前回も今回も356話の巨人という一つの話の範疇というか】
通りすがりさんのご指摘がごもっともと判断し、該当部分を削除訂正いたしました。
三浦先生、白泉社及び関係各社各位並びに読者の方に対して深くお詫び申し上げます。
なお、コミックスで過去の連話に付された話数を確認しましたが、コミックスでは残念ながら話数の表記は割愛されており、確認できませんでした。
--------以下本文----------
三浦建太郎原作【ベルセルク】の第356357話『巨人(ヨトゥン)(後編)』が、2018年5月25日(第4金曜日)発売のヤングアニマル2018年11号(白泉社)にてほぼ一ヶ月ぶりに隔号掲載されました。
前回第356話巨人(前編)では、新生グリフィス率いる新鷹の団が、凶悪な巨人属と熾烈な戦いを繰り広げるのでしたが、そこに巨人属の王とおぼしき他の巨人と比べてひときわ大きいと思われる巨人の王が出現します。
そして、この巨人(ヨトゥン)の王に向けて、グリフィスが突き進むと思われる場面にて締めくくられました。
誰しもが、グリフィスが巨人の王に対してどのような戦闘を開始するのかという期待を持って今回の第357356話(後編)を読み始めたと思います。
ですが、今話に関して私はがっかりしました。
その内容についてすぐに知りたいかたは、2.感想にワープしてください。
では早速そのあらすじからいってみましょう。
1.あらすじ
グリフィス率いる新生鷹の団が、巨人たちと戦闘するため巨人の王に向けて突き進むと、その行く手には首が多数(9首)揃った巨大な蛇【多頭蛇(ひどら)】が迎え撃ちます。
巨人たちの数十倍はありそうな多頭蛇の一つ一つの頭には、ロープが括(くく)り付けられています。そして、そのロープの反対側の端が、巨人たちによって持たれ、それによって、多頭蛇の自由が制御されている状態です。
【多頭蛇】
そのロープを巨人が放てば、戦う意欲に溢れている多頭蛇が、新生鷹の団目掛けて襲い掛かろうとするということが想像できます。
前回の第356話(前編)で述べましたように、巨人の身長が10メートル以上であるならば、多頭蛇の身長は、優に30メートル以上はあろうかと思われます。
その多頭蛇に向けて真っ先に突き進んだのは放魔したゾッドでした。
【多頭蛇に一番乗りで向かうゾッド】
ゾッドは放魔した状態であっても多頭蛇より相当小さい
(使徒時身長350cm、体重1001kg)と思われますが、
何ら怯むことなく多頭蛇と対戦します。
【怯むことなく多頭蛇と対戦するゾッド】
自分より少なくとも数倍は大きいと思われる多頭蛇と、その複数の首で絡み合いながら、ゾッドはそれらの頭部に噛み付いたり、手斧でなぎ倒したりします。
【多頭蛇とその複数の首と絡み合いながら戦うゾッド】
ゾッド以外にも孤高の狩人のアーヴァインが放魔した状態で多頭蛇と戦い、
多頭蛇の複数の首を弓矢で戦、
追いやります。
【多頭蛇の複数の首を戦闘不能状態に追いやるアーヴァイン】
また、巨躯の大戦士であるグルンベルトは、グルンベルトの背面を伝って新生グリフィスが巨人の王に向けて一直線に突き進むべき活路を開きます。
【巨人の王目掛けて突き進むグリフィス】
グルンベルトの背面を伝って、新生グリフィスがその愛馬に乗って突き進み、
その後、巨人の王目掛けて大きく飛翔します。
【巨人の王に向かって飛翔し、巨人の王の片目を射貫くグリフィス】
そして、グリフィスが自己の剣(サーベル)で巨人の王の片目を射貫く場面で
今話は終了します。
2.感想
今話を読んでの感想ですが、正直いってがっかりしました。
戦闘シーンとはいえ、あまりに文字が少な過ぎたせいでしょう。ほとんど画像で終了したといえるものでした。
それでも迫真せまるものや画像で納得いくものであったならば何も問題ないと思いますが、私には物足りない感じが否めません。
356話の『巨人(ヨトゥン)』は、前話(前編)と今話(後編)からなるものですが、巨人の王が、新生グリフィスに簡単に負けたとあっては、今後の話の展開にあまり影響しないのではないかと感じたからです。
しかも、今後の展開の伏線とおぼしきものが何もないという感じを払拭することができませんでした。
よって、巨人の話が今後の物語の展開にどう影響するのか?楽しみな部分ではありますが、何もなければ残念な感じを否めません。
ところで、多頭蛇についてですが、多頭蛇が出るのは、今話での登場が初めてではありません。
多頭蛇は、ベルセルクコミックス第34巻(開闢)において、ガニシュカ大帝が巨大な光を放つことに端を発して、理想郷ファルコニアが出現する際に他の魔物たちと共に現れた怪獣です。
このときには巨人は出現していませんので、多頭蛇と巨人との関係はわかりません。
【①理想郷ファルコニアの出現の際に出現した多頭蛇】
上図①の右下端に、わかりにくいですが農耕用機具だと思われるものがあります。農耕用機具を人が使うことを考えますと、多頭蛇が人間と比べて遥かに大きいことが推測できます。
遠近法を考慮すれば、手前のものは大きく見え、それよりも遠くにあるものは小さく見えるので、画像①では、手前にある農耕用器具が向こう側にある多頭蛇と対比すると、寸法的に大き目に描いてあるのは正当でしょう。
しかし、先の多頭蛇の実際の大きさを上図①のみから正確に判断することは難しいと思います。
【②多頭蛇の身長を巨人の身長と比較できる画像】
これに対し、上の画像②では読者目線で見て巨人と多頭蛇とがほぼ同じ位置にあり、両者の大きさは、遠近を考慮せずとも比べることができます。
よって、前話で述べた通り、巨人の身長が10メートル位であるならば、多頭蛇は首の長さが巨人の3倍、30メートル以上はあると見受けられます。
次に、下の画像③、画像②及びベルセルクオフィシャルガイドブックから、多頭蛇とゾッドと巨人の大きさを比較検討します。
【③多頭蛇とゾッドの大きさを示す画像】
ベルセルクオフィシャルガイドブックによれば、放魔時のゾッドの大きさは身長3.5mであり、身長10メートルはあろうかと思われる巨人よりもゾッドの方が身長での比較で小さいことがわかります。さらには首の長さが30mはあろうかと思われる多頭蛇に比べ、身長3.5mのゾッドは数値的にはかなり小さいことがわかります。
ですが画像①および②から多頭蛇とゾッドと巨人の大きさを比べますと、【多頭蛇の首の長さ≒ゾッドの身長>巨人の身長】と思われ、上記ゾッドの身長を示す数値3.5mに対して、画ではゾッドが多頭蛇や巨人と比較して大きき過ぎる点が私には矛盾して描写されているように思えてなりません。
但し、漫画の世界では、重要なことを強調して作者が読者に訴えたいがために誇張表現することが多々あります。例えば、画像を大きめに描いてその存在感を高めたり、ド派手でデッカイ効果音を示すためのどでかい文字を描いたりすることで、完成度を高めて迫力を増します。
よって、今回のゾッドなどの描写が大げさな位に描いてあるのもその一つの表れであるというのであれば、それはそれで納得いくのですが、あまりに強調し過ぎるのもどうかという気がしています。
このような矛盾がありますと、ベルセルクファンの私としては、してはならないミスだと感じ興ざめしてしまうのですが、あなたはどのように感じられましたでしょうか?
なお、今話は第357話ですが、画像では第356話となっています【下図①②参照】。併せて前話でもその話数が第356話となっていることを示す画像を示します【下図③参照】。
【画像削除】
【①本話が第357話となっておらず第356話となっている画像】
【画像削除】
【②①の要部拡大図】
【画像削除】
【③前話が第356話となっている画像】
話数を間違えるようなミスは、本来あってはならないと思われ、三浦健太郎先生も編集スタッフも少し疲れているのか、それとも緊張感が足りないのかと思った次第です。
以上より、表題にもあったように、今話に関しましては、非常にガッカリしたというのが率直な意見です。
3.まとめ
いかがでしたか?
今回は、『【ベルセルク】漫画最新話(356話後編357話)あらすじと感想(してはならないミスにがっかり)を解説!』について紹介致しました。
今回の紹介で、ベルセルク漫画最新話(356話後編357話)をもう一度読み直そうする人や、初めてベルセルクを読もうとする人のための情報として、そこそこご理解頂けたのではないかと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
今日も僕のブログ “【そあかん】ベルセルク漫画アニメ映画まとめブログ” にご来訪頂き本当にありがとうございます。
これからも頑張りますのでお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
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コメント
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looking for 😀 as well saved to favorites.
Is that so. I am pleased that you liked it.
By the way the article being written is in Japanese,
but can you read Japanese? Your comment was in English, so I thought like that.
今回の巨人編は、物語に関係性がある、なしと言うよりは、ウラケン先生が「ただ単に書きたかった」だけじゃないかな?
めも様
そあかんです。
コメントありがとうございます。
なるほど三浦建太郎先生が「ただ単に書きたかった」だけですか。
うんそれも有りだとおもいます。
ですが、私が考えるに、文章の推敲をするときに余分な文章を削ると同様で、漫画家でも余計なものは描かないのではないでしょうか?
三浦先生の描きたいものだけを描くというのは発想としてはとても面白いですし、私なんかでは全く想像していなかったことでした。
なので、思わずニヤリとしてしまったわけですが、一流の作家ほど駄文は避けると言いますし、将来に何も関係ないものを三浦建太郎先生が描くとは私には思えないです。
はじめまして。
いつも楽しく拝見させていただいております。
ゾッド、巨人、多頭蛇のサイズの対比等、細かいところまで考察されていてなかなか興味深いです。
作画のミスなのか、「敢えて」なのかは作者のみぞ知るといった所ですが敢えてなのだとしたら下記のような理由かなと予想してみたり(・ω・)
①北○の拳のラオウを例に・・・
ラオウの繰り出す拳が、人間と同じくらいのサイズで有り得ないほど大きく描かれる描写がありますが、あれは「ラオウの圧倒的な強大さ」を表現する為だと聞いたことがあります。
実写映画だったとしたら違和感ありありwですが、漫画だと「シーンに迫力を持たせる効果的な表現」になってたりします。
②ガン○ムを例に・・・
設定等が緻密に作り込まれているリアルロボットアニメの金字塔ですが、意外と上記①と同じ表現があったりしますw
全編CGの外伝的作品「MSイグルー」で全長
231.0mと凄まじく大きい砲台「ヨルムンガンド」が登場するお話があります。
ヨルムンガンドの発射シーンにおいて銃口のアップがこれまた有り得ないほど大きく描写されています。(その銃口のサイズなら231.0mどころじゃないだろっ!とツッコミが入りそうなぐらいw)
この表現も、ヨルムンガンドはデッカくてスゴい威力の砲台なんだぞ!というのをアピールする為のものです。
リアル志向の作品ですが「見る人に楽しんでもらえるようにエンターテインメント性を重視した結果こうなりました」ってスタッフの裏話を何かで読んだことがあります。
上記のことから三浦先生も読者を楽しませる為、シーンに迫力を持たせる為にサイズに整合性が無いとは分かりつつも「敢えて」の描写をしたのかな?とか予想してみたり(・∀・)
三浦先生が初めからあんまりその辺のことを深く考えていない可能性もありますがw
きゃれそ様
そあかんです。
きゃれそ様の貴重なお時間を割いての丁寧なコメントに感謝します。
ありがとうございました。
また、楽しく拝見していただいているとのお言葉はとても嬉しく、今後の励みになります。
さて、『漫画の場合、「シーンに迫力を持たせる効果的な表現」にするために誇張して描くことがあったりする』とのことでしたが、そうだったんですね。
しかも、具体的に私が判るように例示まで数例挙げて頂き、嬉しい限りでした。
お陰でご指摘の内容を良く理解することができました。
恥ずかしながら、私は、そのようなことがあることに気付くことができませんでした。
確かに作者の思惑や意図することをアッピールするための描写方法は幾つかあると思われ、当該巨大描写もその一つであって、これにより、作者の気持ちを強く読者に訴えることができるんだなと思った次第です。
今後の記事作成のため【漫画、描写方法、描写テクニック】でグーグル検索いたしましたところ、当該巨大描写以外にも幾つかの描写方法があることを知りました。
例えば、完成度を高めたり迫力を増すためにド派手でデッカイ効果音の画像を描いたり、線の表現テクニックや構図の中の遠近法であったりなど、多彩な表現方法があることに気付きました。これらのことはベルセルクでもよく描写されています。
漫画と現実では違う訳ですし、それが当たり前であることになぜ気付けなかったのか反省しきりです。
このため、本記事を推敲し、必要と思われる箇所を加筆訂正いたしました。
今回のきゃれそ様のご指摘により、これまで気付けなかったことを学習する良い切っ掛けになったと考えております。
今後もお気づきの点がございましたらご指摘頂けると本当に嬉く思う所存です。
もう一度、ありがとうございました。
今回のページの少なさは、三浦先生の限度かと思います。
描き溜めてから、発表してたけど今は月1の連載維持の為、少ないページながらも今回は休載せずに発表されたと思ってます。
富樫義博氏にも見習って欲しいですね。
イタツ様
そあかんです。
貴重なご意見をお忙しいなか頂きありがとうございました。
確かに三浦先生は頑張っていますね。
おっしゃる通りだと思います。
私はかなりのベルセルクファンですので、自分のことは棚に上げてしまい、三浦先生への期待感が大きい傾向にあるかもしれません。
今後の記事の参考にさせてください。
では失礼します。
農耕具も遠近法でそう見えるだけなのでは?
蟹鹿さま
そあかんです。
ご多忙にも拘わらずコメント頂きありがとうございました。
なるほど遠近法で見たら、確かに手前のものは大きく見え、向こうのものは小さく見えますね。
ご指摘の通りだと思います。判断が甘かったとしきりに反省する次第です。
よって、該当部分を訂正いたしました。
お陰で正しい内容に修正できました。
今後もお気づきの点やご要望等ありましたら、是非ともご指摘頂けると嬉しいです。
蟹鹿様のようなご意見を頂くことにより、そあかんは成長できると考えております。
感謝いたします。
ありがとうございました
話数に関してはミスではなく、あくまで356話は巨人であるという括りではないでしょうか?
言葉じゃ説明しづらいですが、356話巨人前編、357話巨人後編という区切りではなく
前回も今回も356話の巨人という一つの話の範疇というか
通りすがり様
そあかんです。
見当させて頂きました。
通りすがり様のご指摘がごもっともと判断し、該当部分を削除訂正いたしました。
お陰で正しい内容に修正できました。
今後もお気づきの点やご要望等ありましたら、是非ともご指摘頂けると嬉しいです。
通りすがり様のようなご意見を頂くことにより、そあかんはより一層成長できると考えております。
このたびは貴重なご意見を頂き本当にありがとうございました。
感謝いたします。
では失礼します。