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ベルセルク新アニメのグリフィスのガッツ、キャスカに対する心的関係?

今日は、ベルセルク新アニメのグリフィスのガッツ、キャスカに対する心的な関係?について述べます。

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1.ベルセルクの掲示板等で言われているガッツとグリフィスの相手に対する思い。

ガッツもグリフィスも互いに相手のことが好きでした。ですが、ガッツのグリフィスに対する思いと、グリフィスのガッツに対する思いとでは、違っていたという意見が掲示板等に多く掲載されているように思います。

つまり、ガッツは、男としてグリフィスのことを尊敬し、純粋に好きだったのに対し、グリフィスは、自己の所有欲を満たすためにガッツが必要であったが故の好きであったという内容です。

2.グリフィスのガッツについての心的関係

グリフィスのガッツについての心的関係は、ガッツへ投げ掛けたグリフィスの言葉から、自分とガッツとを重ね合わせているのではないかと感じる部分があるように思われます。

例えば、

第4巻の黄金時代編(5)では、

『おまえは面白い

オレはおまえが気に入った

おまえが欲しいんだ ガッツ』

と言っています。

束縛を嫌うガッツは、自尊心を傷付けられ、グリフィスと剣を交えることになります。しかしガッツの分が悪く、ガッツは、剣で砂を払って、グリフィスに目つぶしをかけます。

ですが、グリフィスには通用せず、グリフィスは、ガッツの振り下ろした剣に飛び乗り、ガッツの喉元に剣を突き当てます。

そして、そのときにグリフィスはガッツに対して、


『益々気に入ったよ 勝つためなら何でもやる…』

と言っています。

しかし、ガッツも負けていず、自分の歯でグリフィスの剣先をくわえ、自分の剣に飛び乗っていたグリフィスを振るい落とします。

その後、両者は殴り合いになるのですが形成は逆転せず、ガッツは、グリフィスに肩を脱臼(だっきゅう)されてしまいます。

そして、とうとうガッツは、グリフィスに負けを認めざるを得なくなります。

このとき、グリフィスは、ガッツに対してこう言っています。


『これでおまえはオレのものだ』

と。

また、第5巻の黄金時代編(8)で、グリフィスはガッツに対し、

『オレはオレの国を手に入れる。

おまえはオレのために戦え。

おまえはオレのものなんだからな。

おまえの死に場所は、オレが決めてやる。』

と言っています。

さらに、第3巻の欲望の守護天使(6)では、時系列が前後します。そして、ガッツが鷹の団に入団した後の戦場における戦いの終結後、ガッツと二人だけになったグリフィスは、ガッツに対して、乱世で人は皆、運という大きな流れに身を寄せており、 自分が何者かさえ知ることなく消えて行くという件(くだり)を述べています。

そして、グリフィスは、

『この世には 人の定めた身分や階級とは関係なく

世界を動かす鍵として生まれついた人間がいる

それこそが、宇宙の黄金律が定めた真実の特権階級・・・

神の権力を持ちえた者だ!! 俺は知りたい!!

この世においてオレは何なのか 何者で何ができ、

・・・・ 何をするべく定められているのか

不思議だな  こんなこと話すのはおまえが初めてだよ』

と、述べています。

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3.ガッツのグリフィスに対する心的関係

この言葉を聞いたガッツは、グリフィスに対して次のような強い印象を抱きました。

『その時 その男は美しく 気高く 絶対的なものとしてオレの目に映った』

と。

この件(くだり)を読んだとき、僕は、ガッツにとって、グリフィスこそが、自分を肯定してくれる存在ということに気付きました。

言い換えますと、この時が、ガッツにとって、グリフィスのために死ねると思えた瞬間だったと理解しました。

そして、ガッツにとってグリフィスは、ガッツがガンビーノを殺害した後の唯一愛情を注げる対象になった瞬間でもあったわけです。

なので、グリフィスが、王姫シャルロットに対して、自分にとっての真の友というものがどういうものか、ということを次のように口上したとき、

つまり、

『決して人の夢にすがったりしない、誰にも強いられることなく、

自分の生きる理由は自らが定め進んでいく者。

そして、その夢を踏みにじる者があれば全身全霊をかけて立ちむかう・・・ 

たとえそれがこの私自身であったとしても・・・

私にとって友とは、そんな“対等の者”だと思っています。』

といった話をたまたま聞いてしまったガッツは、今の自分では、グリフィスの真の友とは成り得ない、今のままでは自分はダメだと思い始めます。

そして、ガッツは鷹の団を抜け、グリフィスのいう真の友を目指して、一人剣士の道を歩くことを決意しました。

すべて、グリフィスに認めて欲しいが為だったと僕には思えるのです。本当は、ガッツは、鷹の団を退団などしたくはなかった。ずっとグリフィスのそばに居たかった。

これが、ガッツのグリフィスに対する、嘘偽りのない本当の気持ちだったのではないでしょうか。

ガッツのこのような唯一無二の愛情の対象は、実はグリフィスが初めてではありません。幼少の頃、育ての親であったガンビーノがいました。

しかし、ガンビーノに対してガッツが抱いていた思いと、グリフィスに対する思いとは、重なるところがあっても少し違うように思えるのです。どうしてかというと、ガンビーノは、ガッツのことを肯定していなかったからです。

しかし、ガンビーノがガッツに対してどれだけ酷薄であっても、唯一愛情を注げられる対象であるガンビーノに認められたいがために、ガッツは、幼少の頃より戦場で死と直面してきました。

これは、ガンビーノに対するガッツの心の深淵(しんえん)に通じるものであり、こころの奥底にわき上がる感情という意味で同じようにグリフィスに対しても抱いていたのではなかったかと思えるのです。

このように、グリフィスのことを敬愛するようになったガッツでしたが、グリフィスにも弱い部分のある人間であったことにまでは、ガッツも思いが及ばなかったのも事実です。

グリフィスにとってガッツがいかに大きな存在であったかということ、それ故、ガッツが居なくなったときにグリフィスが我を忘れてしまうほどに喪失してしまうかもしれないこと、そしてその結果、グリフィスが虚脱状態になってしまうことなど、そのときのガッツには、多分全くわからなかったことだと思います。

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4.再びグリフィスのガッツについての心的関係

そして、グリフィスも、ガッツが内面に抱える剣客としての悩みや矛盾には気付けなかった。

ミッドランド王国において伯爵の称号を獲得し、王姫シャルロットとの接触の機会を得ることができたグリフィスにとって、ガッツは、最後の詰めの一手であってほしいと思っていた気がします。

そして、そのときのグリフィスの気持ちとしては、次のようなものだったのではないでしょうか。

『ここで気を抜くことなどできない。

これからまだまだ繰り広げられるであろう幾多の戦いにおいて勝利することができなくなったら、

今あるせっかくのチャンスをすべて棒に振ることになり、

自分の目指す国作りが露と消えてしまうかもしれない。

そのためにも、ガッツにはもっともっと働いてもらわないとならない。』

そういう思いのほうがガッツに対する友愛よりも、いつの間にかグリフィスの中では大きくなってしまったのではないか?と僕には思えるのです。

そして、ガッツを鷹の団に足止めするために、グリフィスは、またもや剣により、ガッツを力づくで抑えようとします。

ですが、鷹の団の切り込み隊長として長年勤めてきたガッツに、よもやグリフィスは、勝つことができなくなっていました。

それほど、ガッツは強くなっており、グリフィスは、ガッツに負けてしまいます。

その結果、グリフィスは、ガッツを手放すことになります。

戦いの最中で、剣技にかけて天才であるグリフィスは、今の自分の力量よりもガッツの力量の方が上かもしれないということを咄嗟に察知します。

すでにガッツもグリフィスも後には引けない状態になっており、グリフィスは、ガッツとの戦いで一撃必殺の最後の賭けに出ます。

しかし、この技がもしガッツに決まれば、ガッツを自らが殺してしまうかもしれないということをグリフィスは判っていました。

けれど、グリフィスは、ガッツを自分のところにおいておけないのならば、ガッツが死んでもやむを得ないという考えに至り、一気にガッツに攻め寄ります。

でも結果は、ガッツの勝ち。

しかも、ガッツは寸止めで、グリフィスの一命を取り留めるだけの心の余裕さえありました。

ガッツを死においやってもそれはやむを得ないことだと割り切っていた自分とは、剣技においてはもちろん、人としてもガッツに完膚なきまでに叩きのめされたと、グリフィスは自覚しなければならなかったわけです。それも腹心の部下である千人長たちの前での出来事でしたから、それまで完璧にこなしてきたグリフィスとしては、完全に面目丸つぶれだったわけです。初めての敗北といってよいほどのことだったと思います。

ガッツを失ったグリフィスは、ガッツが自分から離れた途端に自分の弱さを露呈します。

それまで緻密にかつ周到に進めていたミッドランド王家の懐柔(かいじゅう)を成すことを焦るようになります。そして、何と王姫シャルロットとのまぐあいという愚行まで犯してしまいました。

しかし、そのことがミッドランド国王に知れることになり、国王の怒りを買ってしまいます。その結果、リィフィスは、囚われの身となって、1年もの間、リンチを受けて、その結果半身不随の状態になります。

さらに、鷹の団は、国家の英雄から罪人集団に落とせしめられることになります。そして、団員は、ミッドランド国から追放されるという憂(う)き目にまで合います。

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5.ガッツとグリフィスの微妙な心的な関係

ガッツにしてみれば、自分が鷹の団を離れようとしたのは、グリフィスがシャルロットに告げた、グリフィスにとっての真の友となりたいが故でした。

そして、そのときのガッツの本音をいえば、『今の自分ではグリフィスの友としてふさわしくない。そのため鷹の団を離れ、グリフィスの真の友となるべく一人の剣士として修業しよう。でも本当は、鷹の団を離れたくはない。グリフィスよ、オレはおまえと一緒に居たいんだ、オレはおまえが好きだ』ということだったと思います。

なので、グリフィスにガッツがこのことを言えてさえすれば、グリフィスからも、『ガッツ、今のお前が俺のいう真の友だ』といってもらえたかもしれなかったのです。

また、グリフィスの場合であれば、『ガッツよ。オレからなぜ離れていく。今のおまえで十分だ、今のおまえがオレの真の友だ』と言えてさえしたら、二人にそれから起こる悲劇はなかったように思います。

昔のグリフィスであれば、このようなことを言えたのかもしれません。

なぜならば、不死のゾッドと、ガッツ、グリフィス二人との戦いの後、生き残った二人が会話した言葉の中で、ガッツがグリフィスに対して、「なぜ自分を助けたのか」という質問に対し、グリフィスは、

『・・・オレがおまえのために体をはることに・・・いちいち理由が・・・

必要なのか・・・?』

という殺し文句をちゃんとガッツに述べているからです。

ただ、グリフィスがあまりにも偉くなり過ぎて、ガッツや鷹の団の団員たちとの接触が遠くかつ短いものになってしまいました。それ故に、グリフィスは、それまでと違い団員たちの細かなところにまで目が回らなくなってしまった。それがういうことではなかったかと思うのです。

ですが、ここで、ハッピーエンドにしてしまっては、ベルセルクという物語は二流どころで終結してしまう。

なので、作者の三浦建太郎先生は、二人を離間させ、今後二人がどうなるだろうかということを、読者や視聴者に期待させたということだと思います。

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6.グリフィスのキャスカについての心的関係

ガッツとグリフィスの話が長くなってしまいましたが、グリフィスのキャスカに対する二人の心的な関係について次に述べることにします。

三浦先生の作者インタビューで氏がいっているように、女子には冷たくても、男友達は大切にする男子っていますよね?

これは、グリフィスにもあったと思うのです。グリフィスの幼少時代については原作でも明らかにされていませんが、掛けられた愛情が足りず、それ故、女性の献身的な無償の愛を信用できなかった。ここに端を発するのではないかと思うのです。

男友達は、同性なので愛情の押し付けがない。つまり、友として信頼できる存在になり得るということです。

そのような男っぽい、だけど女性から見ると、やくざのようで、好きだけど好きになれないみたいな、そういうタイプの男性って、あなたの周りにも一人くらいは居るのではないでしょうか?

ガッツのキャスカに対しての思いも、そういうものだったのではないかと思います。

しかし、ガッツは、キャスカには今の自分では相応しくないという思いもありました。言い換えると、キャスカのグリフィスに対する思いに嫉妬している部分があったということです。

その辺りの件(くだり)は、ベルセルクコミック第8巻の旅立ちの朝(1)において、ジュドーが、ガッツにキャスカのことをどう思っているのかという問いに対するガッツの答えとして、次のように掲載されています。

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『あいつはいい女さ』

『そこら辺の着飾ることしか能のねえ貴族の娘なんかよりよっぽど上等だ』

『戦場で背中をまかせられる女なんてそうはいない』

『でも・・・』

『あいつはオレにとって女というより・・・・』

『戦友なんだ』

『だから・・・』

そうジュドーにガッツは言いました。

ですが、ガッツをじっと見つめるジュドーの目から自分の気持ちを見透かされたと思ったガッツは、次のようにキャスカに対する想いを言い換えます。

『・・・違う・・・』

『あいつを見つめているのは』

『グリフィスだから』

『だから・・・』

『今は』

『今のオレじゃ・・・・・・』

『だめなんだ』

キャスカとガッツは、お互いが、初めての恋とセックスの相手でした。

なので、『おまえのことは好きだ。だけど、グリフィスは特別なんだ。そして、その特別な存在のグリフィスに今はオレは勝てていない。だからグリフィスに勝ち得るほどに自分が成長できたら、そのときはお前を迎えに来る!』

そういう思いがガッツにもあったのではないでしょうか。

キャスカに対し、ガッツが自分のこころの中で訴えるグリフィスの存在とは、そういうものだったと思うのです。

しかし、グリフィスにとってのキャスカは、心の拠り所としては全くの対象外であった。そんな気がしてなりません。

グリフィスは、自分の夢を叶えるためには、利用できるものは何でも利用する人です。それは、チューダー帝国のゲノン閣下とのかっての忌まわしき誼(よしみ)さえも、自分の夢実現のためにはすることができる人であることから明らかです。

ましてやグリフィスの夢は自分の国を作ることです。キャスカと連れ合いになることで、その夢が叶うことはありません。

そのようなグリフィスにとって、キャスカは自分の掌の中にある一つの駒でしかなかったのではないでしょうか。

そのため、グリフィスは、降魔の儀において、キャスカを躊躇することなく凌辱することができたのです。

但し、その背景には、ガッツに助けられたことによりズタボロにされた、グリフィスのプライドがあったことを忘れてはならないと思います。

グリフィスは、唯一自分の夢を忘れることができる程に信頼できる初めて真の友と呼べるガッツにだけは負けたくはなかった。

かって自分は、何においてもガッツよりも秀でていた。

剣においても、首領としても、人事掌握にしても、そう全てにおいて、ガッツよりも優位な立場にあった自分が、今は囚われの身になってからのわずか1年の間に半身不随の状態になり、死ぬことさえも許されない。

そのみじめな自分が、今ガッツにすべてを委ねた状態にあり、このまま屍になることは、超がつく程プライドの高いグリフィスには、死んでも死にきれない程の苦痛以外の何物でもなかったのだと思うのです。

しかも、グリフィスは、切っ先が尖った木に自分の喉元をぶち当てて死を試みました。けれど、それも怖くて出来ないほどに自分は弱くなっていた。

かっては怖いもの無しの自分が、今は臆病の塊であり、死をも厭わなかった自分は、今はもうどこにもいない。自己嫌悪の塊であったと思うのです。

なので、そのときのグリフィスにとってガッツは、あまりにも眩しすぎ、いて欲しくない存在であったはずです。

また、ガッツとキャスカとが恋仲であろうということは、感の良いグリフィスであれば当然わかっていたことだと思います。

グリフィスは、自己を肯定するためにキャスカに覆い被さる行為に出ます。しかし、そのときにキャスカの口から出たことばは「やめ・・・!!」でした。

かって、キャスカは、自分という存在に憧れ、自分のことを光り輝く存在として想い慕ってくれた存在でした。そのキャスカからグリフィスが完全否定されてしまったら超の付くくらいプライドの高いグリフィスはどう思ったでしょう?考えたくはないですが、ガッツとキャスカのことを逆恨みする!?そういう場面ではなかったのではないでしょうか。

グリフィスにすれば、自分のことを好いていてくれていた女、自分としては恋愛の対象とは全く考えていなかった下に見ていた女からの否定のことばでした。

ですので、これはもうプライドの高いグリフィスとしては、全くもってやるせないそういう状況であったのではないでしょうか。

しかもキャスカに拒まれた後、キャスカからは、慰めの行為として、キャスカの上に覆い被さっていた自分の背中にキャスカが手を載せて慰めてくれた。

キャスカとしてはそうする以外に何も出来ない心情であったと思うのです。けれど、それをされたグリフィスにとしては、キャスカに対しては、怒りを通り超して怨(うら)みの気持ちさえあったかもしれないと思うのです。

加えていえば、上記の場面があった後、キャスカにとっては絶望的ともいえるグリフィスの行為にキャスカが涙しているところをガッツに見つけられたキャスカがガッツに対して言った次のことばは、グリフィスにとって、自分のことを自らお荷物と感じるには十二分なものだったと思います。

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『私・・・』

『お前と』

『生けない・・・』

『・・・・・・・・・』

『あのグリフィスがあんなに小さくなって・・・・』

『あんなに震えて・・・』

『あの誇り高いグリフィスが』

『あんな・・・』

『おいて行けない・・・』

『今のグリフィスを』

『おいてなんていけない』

『ごめん・・・』

『ごめん・・・』

そして、キャスカのこのことばに対し、ガッツがキャスカに言った、

『・・・オレも』

『残こ・・・』

のことば。

それはもうグリフィスにとっては、全くもって自分は無価値ゼロのオンパレードといってもいいくらいの打撃的なことばでした。

既に自分は、ガッツにとって真の友とは言えない存在になってしまったということをグリフィスに十二分に思わせてしまうほどの破壊力のあることばだったわけです。

なので、ガッツにとって今一番大事なものを破壊したい、そういう気持ちをグリフィスに生じさせる契機になってしまった場面ではなかったかという気がしてなりません。

人は誰もがみな例外なく自分の存在価値というものを肯定したくなる生き物です。

しかし、それが完全否定されてしまえば、いくら頑強な精神と肉体をもった者でも、生きて行くためのエネルギーが根こそぎもぎ取られてしまうでしょう。

ましてやグリフィスは、半身不随の状態であり、立つことはもちろん、昔のように剣を持って戦うなど完全に不可能な状態にあるわけです。

従って、その時点において、グリフィスは、自分が生きて行くための気力を完全に削がれてしまった状態にあったと思います。

なので、上記のことは、グリフィスにとっては、降魔の儀において、ガッツ、キャスカそれにガッツやキャスカにとって家族同様の鷹の団の団員たち全員を生贄に捧げる気持ちにするための下地としては、十分過ぎる内容だったと思います。

でも、ガッツは違いました。

キャスカを始め、鷹の団の仲間は、ガッツにとっては家族と同じ、いやそれ以上の存在であったかもしれません。

ましてやグリフィスは、男が男に惚れる程の魅力があり、育ての親であったガンビー以来、ガッツが他人のために命を投げ出してもよいと初めて思えたほどの存在者でした。

そのため、ガッツは、降摩の儀において、自分やキャスカを含む家族同様の団員を、自分の夢を達成せんがために愚弄(ぐろう)し、生贄(いけにえ)として捧げる、と言ったグリフィスに対し、それまでは絶対的に信頼し、敬愛の念を抱いていたが故の愛から、激しい憎悪に変わったのです。

このため、グリフィスがキャスカを犯しているとき、ガッツは自分が魔物に腕を噛まれて身動きできない状態にあったにも拘わらず、自らの剣で自分の腕(かいな)を切り落とすほどの異常な行為までして、グリフィスに立ち向かったのです。

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7.ベルセルクについての大事な気づき

ところで、ここでとても大事なことを述べておく必要があります。実は、グリフィスもガッツのことを愛したが故の行為をしていたということです。

それは、降摩の儀が始まる前に崖から落下しそうであったガッツに対し、グリフィスは、自分の腕の腱(けん)が切れていたにも拘らず、ガッツに向けて片腕を下ろし、ガッツが崖下に転落するのを助けようとしました。

そして、グリフィスの差し出した手にガッツが捕まった。

これが、二人が一瞬でも、心的にも肉体的にも同じ時空間を過ごした最後の行為といえるものでした。

そして、ここで、僕が凄いと思ったところは、二人が双方の腕を介して一体になっているときに、ガッツがグリフィスの腕が切れそうになったことに気づき、躊躇することなく、ガッツが自らその手を放し、崖下に転落したという件です(第12巻人外百鬼参照)。

死ぬか生きるかの瀬戸際の際に相手のことを思える人がどれだけいるでしょう。自分の家族であったらあり得るかもしれません。ですが、他人に対して簡単に自分の命を投出せる人はそういません。なので、二人はそのとき家族、いやそれ以上の存在であったと想います。

しかし、グリフィスにしてみれば、この行為によっても自分はガッツに勝てなかったという気持ちになったのだと思うのです。

なぜならば、落ちに落ちた自分は、死ぬことすら躊躇(とまど)ってできなかった。なのに、ガッツは自分のために死をも厭(いと)わずに自分を守ろうとしてくれた。そして、それをやって除けてしまった。しかも、何の躊躇いも無く!

そのときほど、グリフィスは、自分の存在価値を限りなく無価値、ゼロ、ゼロ、ゼロ、・・・0、0、0、、0・・・・と思ったのではないかという気がしてならないのです。

そのような背景があったからこそ、グリフィスは、みじめな自分を認めたくなかったが故、ガッツが一番大事にしていた、キャスカそして団員達を生贄として「捧げる」という言葉

『・・・げる』

を発してしまったのではないでしょうか。

三浦先生が、このシーンにどれだけ真剣にかつグリフィスの変わりに愛憎を込めて描いたかということは、僕でも想像に難くありません。

なお、僕は、グリフィスが、この『・・・げる』ということばを発するのが実はあまりに短すぎやしないか?と思ってしまいました。

三浦先生ならこの辺りのグリフィスの心の葛藤を一話分位かけて、極めて丁寧に述べても少しもおかしくないと思ったからです。というよりも書かない方がおかしいと思った位です。

ここまでの文章を書いた時点では、実は、僕はまだ『幻の83話』と呼ばれる欠番のあったことを知りませんでした。ですが、83話の内容を知る機会を得たことで、三浦先生は大したものだと思いました。

この第83の内容及びその考察については、他の人の書いた記事及び僕の別の記事に載っておりますので、よろしければ読んで頂けると嬉しいです。詳しく書いてあります。

なお、上記別の方のサイトでの文が、部分的に霞んで見えにくくなっています。

なので、『 ベルセルクアニメ 幻の83話 深淵の神②(単行本未収録)グリフィス転成の謎考察 』にグリフィスと源形との会話を含めて掲載しておきましたので、83話と一緒に読んで頂けると便利だと思います。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
『幻の83話 神との対話 深淵の神②』(他のサイトです)

なお、なぜ83話を欠番にしたのか?その理由についての考察は、以下の記事が良く読まれます。よろしければこちらも読んで頂けると嬉しいです。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ベルセルク単行本未収録幻の83話欠番 時代検証で判った本当の理由

ところで、自分の仲間のために、自らの命を危険になげうってしまう人が実はもう一人います。断罪の塔で登場する娼婦ルカです。ルカの言動は、髑髏の騎士をも感嘆させてしまうほどの人物です。

ルカが自分の命を擲(なげう)ってまで、友のために尽くすことについては、次の記事でも述べておりますので、こちらもよろしければご覧頂けると嬉しいです。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ベルセルクアニメ生誕祭19、20、21巻のガッツと、ルカ、イシドロ達脇役名セリフ の
【7.ベルセルクコミック第20巻脇役ルカの名セリフその1】

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8.ベルセルク新アニメ グリフィスのガッツ、キャスカに対する心的な関係?
についてのまとめ 

僕は、三浦先生がこのベルセルクの登場人物の中で誰がご自身を投影しているのかを想像しました。

グリフィスではないかと思います。

なぜならば、ご自分の生活の全てといって良い位に、ベルセルクの執筆にあたっており、ベルセルクと一体化している生活を送られているということが、氏へのインタビューでの言葉の節々や、健康を害するほどまで仕事に打ち込まれているということから察知できるからです(関連記事:三浦先生の発言)。

なお、この記事を読んだ方は、こちらの記事も読まれています。↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

ベルセルク作者 三浦建太郎先生は休載するほどの病気?富樫病?治るの?治療方法は? 

今日の記事を書くにあたり、ベルセルクのコミックを何度も読み返したり、過去の映画を見たのですが、僕はここまで繊細で悲しい人間模様を描いた作品を知りません。

ベルセルクは一度すらっと読んだだけではその神髄というものが決してわかるものでありません。

何度か読み替えしているうちに、ああこの部分があの場面の伏線だったんだということがわかるようになって初めて気づかされることがたくさんあります。そして、この伏線が分かるようになると、ベルセルクの面白さは一気に倍増します。なので何度か呼んでも面白いです。

なぜ?、どうして?、どういうこと?、というような読み方を心がけていると、自分では気づかなかった作者の細部の配慮や心情にまで気づくことが出来るようになります。

一度やってみると面白いですよ。

今日も僕のブログ”【そあかん】ベルセルク漫画アニメ映画まとめブログ”にご来訪頂きありがとうございました。

これからも頑張りますのでお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

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