【幼児退行化してもなお幼魔を抱くキャスカ】
ベルセルク漫画第355話が「うぁあああ」という悲鳴で幕引きしましたが、同話の中では復活したキャスカの魅力がひとまとめにされたと思える魅力的な画像が散見されましたね。
このような魅力的な画像とは裏腹に過去にキャスカがどんな波乱万丈な人生を送っていたのか?
既に漫画が開始以来四半世紀以上を経過しているので、昔のキャスカがどんな人物でどれだけ魅力的な女剣士であったのか、多くの人が忘れている部分もあるのではないかと思い、僕なりにキャスカ復活前の復習という意味で振り返ってみました。
目次
1.プロフィール
いつものようにまずはそのプロフィールから。例の如くベルセルクオフィシャルガイドブックに基づいて説明します。
推定慎重:165cm、推定体重:50kg、推定年齢:24歳、性別:女、髪の色:黒、瞳の色:茶色、武器:なし
2.性格・理念
復活前、幼児退行化したキャスカは、あらゆるものに対して興味を持つ好奇心旺盛な幼児そのものでした。
体だけはりっぱな大人でも、善悪の違いがわからず、言葉を発することができず、ただ好き勝手に気ままに振る舞うだけでした。
キャスカの世話をするファルネーゼの苦労が絶えなかったのにも頷けます。
また、庇護欲をそそるのか、年少のエリカでさえ、お姉さんになってしまう始末でした。
3.来歴
3-1.グリフィスとの出会い
極貧の農家の末娘として生まれたキャスカは、彼女が12歳のとき、遠乗りの途中で村を通りかかった貴族に身売りされてしまいます。
城の侍女にとの申し出であったためと食いぶちを減らすためにキャスカの両親は、キャスカを手放さざるを得なかったのです。
しかし、実情は、キャスカに目を付けた貴族のおもちゃにされるというものであり、キャスカは城に向かう馬車の中でその貴族により辱めを受けることになります。
そこにたまたま通りかかかったグリフィスの助力もあって、キャスカは自ら剣をとり、初めて人を殺します。
彼女にとってのグリフィスは、絵画から出てきた聖人の絵のように神々(こうごう)しく現実味の薄い光景でした。
それは丸で、惨めで哀れな娘を神様が哀れんで天使を使わせてくれたかのようでした。
3-2.ガッツ現る
これ程までにグリフィスファンであったキャスカですから、グリフィスの関心が鷹の団に入団したガッツに向かったことを痛切に感じます。
結果、キャスカにとってのガッツは、許しがたき存在になるのでした。
このため、キャスカとガッツとは何度となく対立します。
キャスカは、自分を含めてそれまで見せたことの無かった、グリフィスの他人(ガッツ)への執着に対して嫉妬を抱いたのです。
以来、キャスカは、ガッツを親の仇(かたき)のごとく扱うのでした。
特にグリフィスがガッツに言った『おまえがほしいんだ』という言葉【コミック第4巻『黄金時代⑤』参照】に対するキャスカの嫉妬心は頂点に達します。キャスカは、初めて他人に対して、そのようなことばを言わしめるグリフィスの姿に心乱れたのです。
そして、ガッツとグリフィスが不死のゾッドと戦ったことにより【コミック第5巻『不死のゾッド(4)』参照】、グリフィスが受けた傷をキャスカは『貴様のせいだ!!!』といってガッツを許そうとしなかったのです。
3-3.死線を越えることで、互いに認め合うガッツとキャスカ
しかし、神様はそんなキャスカとガッツを結びつけようとします。
チューダーとの合戦で痛手を被い無力さに打ちひしがれたキャスカは、キャスカ救出のためにキャスカとともに谷底へ一緒に落ちたガッツに対して、己の無力さと、ずっとわだかまっていたガッツへの嫉妬を吐露します。
【ガッツへの嫉妬を吐露するキャスカ】
これを契機にキャスカのガッツに対する心が軟化して二人は結ばれるのですが、乙女心と秋の空よろしくグリフィスへの想いを簡単に捨て去ることのできないキャスカがいました。
その後、鷹の団から離れるガッツに対するグリフィスの腹いせでしょうか?グリフィスは、ミッドランド王国の王姫シャルロットとまぐ合うことになります。
しかし、そのことがミッドランド国王にばれてしまい、グリフィスは、地下深くの独房に幽閉され、1年に亘ってこの世の地獄ともいえる拷問を受け続けます。
ガッツを含む鷹の団最強軍団のメンバーにより幽閉されていたグリフィスの奪還に成功するものの、グリフィスは半身不随の身でした。
このため、グリフィスを頭に再び鷹の団を立ち上げることは不可能な状態にありました。
3-4.蝕およびその後にキャスカに起こったこと
そんな自分に嫌気が走り暴走したグリフィスは、彼が魔王になるための宴である蝕を経ることでキャスカの精神を崩壊させてしまい、キャスカは幼児退行化してしまうのでした。
蝕を生き抜き、ガッツに心を許していたキャスカですが、キャスカ復活を目指してパックの古里、妖精島を目指していた道中において、キャスカは、一時的に凶暴化してしまったガッツに襲われます。
その結果、キャスカはガッツに脅え、ガッツを避けるようになります。
4.技能
幼児退行化してしまった関係で、キャスカは、ガッツやファルネーゼたちに守られる弱い存在でした。
しかし、長年に亘り培ってきた剣技が身体に染みついていたのでしょう。剣士としての技術が時折覗くことがありました。
例えば、鷹の団時代にスピードを活かした鋭い剣技を身に付けていたためでしょうか?盗賊相手にその腕を振るったりしています【コミック第23巻『こぼれた時間』参照】。
【幼児退行化しても体に染みこんだ剣技は忘れないキャスカ】
また、蝕において刻まれたキャスカの胸元の烙印がガッツ同様魔を引き寄せますが、その魔の中には、キャスカを守護する幼魔も含まれていました。
【キャスカの胸元に刻まれし烙印】
幼魔は、ガッツとキャスカとの間に本来であれば生まれてくるはずの未熟児でした。
幼魔は、蝕においてグリフィスことフェムトによる陵辱を受けたキャスカが、その膣に吐き出されたフェムトの精液を受けたときの胎児であり、その結果、魔物化してしまった幼き魔のことです。
幼魔は子供が母親のことを慕うのと同じでキャスカが危機に陥ったときにキャスカのところに出現します。そして、キャスカを助けてくれるのでした。
こんなところでしょうか。
5.キャスカ語録
最後にキャスカの名言ともいえる語録を集めてみました。
5-1.「私はあの人の剣になりたい」
【グリフィスに対する想いを募るキャスカ】
ガッツと二人チューダー軍から身を隠していたときにキャスカがガッツに言った言葉です【コミック第7巻『キャスカ(3)』参照】。
キャスカのグリフィスに対する想いが如何に真剣であったかということと、それにも拘わらず、自分が報われないことを自覚していたことが窺(うかが)い知れる言葉だと思います。
5-2.「私にも一つくらいおまえのつけたキズが欲しいよ」
【ガッツへの想いが伝わる言葉を発するキャスカ】
ガッツとのランデブーの際にキャスカを想って尻込みするガッツに優しくせがむキャスカのことばです【コミック第9巻『傷(2)』参照】。
間接的な愛の表現ですが、こんなことを好きな女性から言われたら男は皆昇天してしまうのではないでしょうか。
5-3.「みんな弱いんだ 弱いから人や夢にすがっている・・・私は 誰かにそばにいてほしかった」
【弱いものの気持ちもわかる優しいキャスカ】
【ガッツに甘えるキャスカ】
人間の本質をついていることばだと思います。
僕も弱い人間なので、このキャスカのいうことばには感銘しました。
でも弱くっても喩え一歩でも前に進めればいいんじゃないかと思っています。
6.まとめ
非凡な人のことを平凡な人がうらやむ言葉と称して、「天は二物も三物も与える」ということがありますが、三浦建太郎先生はまさしく非凡な人であるわけで、上記キャスカの語録で述べたような台詞は簡単に凡人には思いつくものではないと思います。
このよう台詞は、人生に達観した人、言い換えれば人生の酸いも辛いも知っている人がいうことばだと僕は思うのですが、そのような人生の達人が述べるような台詞をまだ二十代の青年である三浦先生が当時述べていたということが、50代の僕には半分信じられない気持ちでいます。
最もこのような台詞が簡単に出てくるものではなく、もしかしたら何らかのヒントになるような書籍などを見ていたのかもしれません。
ですが、それでも人を感動させることのできる能力を持つ三浦先生を僕は凄いと思う次第です。
僕は、三浦先生とは比べるべくもなく平凡な人生を歩んでいるわけですが、僕のブログ“そあかん”で少しでもベルセルクで感動したことを発信できたら嬉しいと思う次第です。
いかがでしたか?
今回は、『【ベルセルク】キャスカ復活!かわいいキャスカを振り返ってみた!』を紹介致しました。
今回の紹介で、キャスカの過去のことをそこそこご理解頂けたのではないかと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
今日も僕のブログ “【そあかん】ベルセルク漫画アニメ映画まとめブログ” にご来訪頂き本当にありがとうございます。
これからも頑張りますのでお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
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コメント
「50g」だと棺にいたちびキャスカですね(^o^)
ぴ様
そあかんです。
ご指摘ありがとうございます。
該当箇所を修正するとともに記事を読み直し、ケアレスミスがないか確認しました。
このたびはぴ様の貴重なお時間を割いてのご指摘を頂き感謝です。
もう一度ありがとうございました。