蝕におけるフェムトことグリィフィスとキャスカのまぐあい場面はとても有名であり、ベルセルクファンであれば知っていることだと思います。
今回はその深層について詳しく考察してみたいと思います。
1.グリフィスとキャスカの真具合(まぐあい)で本当にかわいそうなのは誰?
まず、蝕におけるグリフィスとの真具合により、キャスカが悲劇のヒロインになっているように感じているベルセルクファンが多いように思うのですが、本当に気の毒なのはガッツではないかという気がします。
ガッツにとって、キャスカとのランデブーでの経験は、初めての恋愛と初めてのSEXでした。
このため、ガッツのキャスカに対する想いは、永遠に忘れられない相当大切なものであったという気がします。
蝕において、ガッツは、グリフィスに陵辱されているキャスカを守るため、自ら自分の腕(かいな)を剣で切り落としてしまうほどにキャスカのことを想っていました。
それにも拘わらず、グリフィスとまぐあっているときのキャスカの体は、乳房が際立つほどに燃えていました【コミック第13巻『右目の残照』参照】。
このことは、ガッツとキャスカとの物理的距離があり過ぎて、ガッツにはわからなかったと思います。
ですが、キャスカの体は、本能に正直であり、グリフィスとの行為に溺れてしまった。
2.だから女は恐ろしい。
このときキャスカは、ガッツに『見ないで』といっています。
キャスカにもガッツに対する申し訳なさというものがあったからでしょうか。
それともガッツに自分の本心、つまり今も自分は、グリフィスのことが本当は好きだということを疑われてしまうことが耐えられなかったからでしょうか?
男にとっても、女にとっても、最初のSEXの相手は特別です。
ましてや二人とも多分ファーストキスでさえ、最初の相手ではなかったかと思うのです。
なので、二人の互いに相手に対する気持ちは最高のもの。少なくともガッツはそう思っていたでしょうし、キャスカだってグリフィスとの蝕における関係さえなければ、ガッツが最高の相手であったはずです。
けれど、蝕におけるグリフィスの行為によって、キャスカの気持ちは揺らいでしまった。
というか女の本能に目覚めてしまったという方が正しいかもしれません。
これまで、キャスカにとって、グリフィスは、敬愛の対象であり、あこがれというよりも絶対的な存在者、崇拝者であったわけです。
しかし、そのグリフィスのことは、ミッドランド王姫シャルロットとグリフィスとの関係が発展してしまったことで、キャスカにとって全く手の届かない存在になってしまいました。
なのに、グリフィスと自分が今関係を持ち、ガッツに対して申し訳ないという気持ちがあっても、体は自分の理性とは全く逆方向に暴走してしまっている。
根が正直過ぎるほどに純粋なキャスカにとって、そのときの自分は、まな板で挟まれたサンドイッチ、もっといえば上のまな板の上にぬかずけの重石(おもし)をいくつも置かれたほどの重圧が掛けられ、その結果、中身だけでなく、外側のパンの部分もぺしゃんこにされてしまった如き、扁平な固形物になってしまったサンドイッチではなかったかという気がします。
それは、キャスカにとって、決して甘くない、苦しいだけのものだったと思います。グリフィスに対する切ない想いと、こころが壊れてしまうほどのガッツに対する申し訳なさとでさいなまれた、キャスカの気持ちであったと思います。
なので、キャスカは、ガッツに『見ないで』といった。
そして、そこまでは、キャスカの理性が働いていたと思うのです。
では、いつの時点で彼女の頭の中が、混乱するばかりか退行し、幼児化してしまったのでしょうか?
3.キャスカの幼児退行化原因が始まったのはいつか?
僕が思うに、グリフィスとのディープキッスのときではないかと思うのです。
理由は、キャスカが、グリフィスとキスをしているときの彼女の舌が若干ですが、グリフィスの口の中に入っているように僕には見えたからです(コミックス第20巻『右目の残照』の節をご参照ください。)。
【グリィフィスことフェムトとのディープキス】
そのときが、キャスカにとって、理性のスイッチが切れたとき、昇天したときではなかったかと考えるのですが如何でしょう。
キャスカは女剣士です。
しかも人一倍正義感の強い剣士です。
でもキャスカも女。
ガッツに申し訳ないという気持ちがあっても、本能に従ってしまった自分がいました。
なので、その罪悪感と、このグリフィスとの行為が終わったときの現実、つまりガッツとの関係を頭の中で描いてしまったのではないでしょうか。
自分は、グリフィスの女にも剣にもなれなかったという悲壮感と、こんなことをしてしまった自分をガッツは受け入れてくれるだろうかというガッツの気持ちに対する猜疑心とに彼女は押し潰されてしまった。
その結果、キャスカは幼児退行化し、現実から逃避したというふうには考えられないでしょうか?
このように考えると、僕はガッツが可哀想でなりません。
4.まとめ
いかがでしたか?
今回は、「ベルセルク蝕グリフィスとキャスカの行為でかわいそうなのは誰?」について述べました。
自分の片腕を魔物に噛み付かれ、それを振り払うことができず、よって、自ら自分の腕(かいな)を剣で断ち切ることでしか、キャスカを救出することを思い浮かべられなかったガッツ。
そのときのガッツの気持ちはいくばかりのものであったでしょう?
腕に剣を振り下ろしているときの激痛を感じられなかったはずはありません。
そのときの形相といったら、それはもう凄まじいものでした【コミック第20巻『右目の残照』参照】。
【恐ろし形相のガッツ】
これだけの顔を人がするのはどういうときだろう?
僕には想像ができません。
三浦建太郎先生だからこそ描き得た、ガッツの鬼にも勝る鬼面だったと思います。
いずれにしろ、この時に幸せだと思えた人は一人もいなかった。悲しく辛い人が増えただけの場面でした。
今日も僕のブログ”【そあかん】ベルセルク漫画アニメ映画まとめブログ”にご来訪頂きありがとうございました。
これからも頑張りますのでお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
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